大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)272 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人荒谷昇の上告理由について。

原審の確定した本件契約の内容によれば、本件当事者は、所論乙第二号証の契約

条項により違約金の約定をしたことが明らかである。それ故、民法四二〇条三項、

一項に照らし、当事者は、違約の場合における損害賠償の額を予定したものと推定

され、当事者は他に債務不履行による損害賠償を請求し得ないことは明白である。

したがつて、上告人が被上告人に対し損害賠償債権を有することを前提とする相殺

の抗弁を排斥した原判決は、結局正当であつて、所論(イ)(ロ)は採ることを得

ない。

また所論の原判文中「売主」とあるのは、「買主」の誤記であることが、原判文

上明白であつて、原判決には、所論(ハ)の如き違法はない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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